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高鉄の政府接収、高鉄局が一時検討


ニュース 運輸 作成日:2009年6月17日_記事番号:T00016007

高鉄の政府接収、高鉄局が一時検討

 
 台湾高速鉄路(高鉄)が開通から約2年で675億台湾元(約1,980億円)もの累積赤字を抱え経営難に陥っている問題で、交通部高速鉄路工程局(高鉄局)は16日、当局による資産接収を一時検討したことを認めた。17日付蘋果日報が伝えた。

 市場では高鉄の殷琪董事長が自力での経営存続が難しいとの認識を抱いているとの観測が流れるなど、当局による高鉄接収説が次第に高まっていた。

 報道によれば、高鉄局は高鉄側から今年2月に資産移転の打診を受け、検討を行ったが、旅客の伸びが当初予想を下回っていることから、接収は困難と判断し、高速による現在の経営体制を存続することを交通部に答申したという。

 高鉄による打診は文書による正式なものではなかったが、高鉄局は仮に接収した場合、巨額の金利支出などに耐え切れないと判断した。高鉄局が算定した接収コストは4,000億元だったという。

 一方、17日付工商時報によると、高鉄の3億米ドル規模の海外転換社債(ECB)が来年4月に満期を迎える問題で、海外投資家が償還能力に不安を表明していることから、当局は債権行の台湾銀行を通じ、高鉄に50億元の追加融資を行う方向で検討しているという。