宏碁(エイサー)は17日、オールインワン(モニター一体型)タイプや小型の「Aspire Revo」など、下半期に投入するデスクトップパソコン15機種を一挙に発表した。ノートPCへの乗り換えが進み、規模の縮小が進もうとも、年間1億台を超えるデスクトップPC市場は無視できない。「エイサー」「ゲートウェイ」「イーマシーンズ」の多ブランド戦略で各顧客層のニーズをつかみ、台湾デスクトップ市場で20~25%のシェアをさらに拡大したい考えだ。18日付工商時報などが報じた。
エイサーが1リットルPCと呼ぶ「Aspire Revo 3600」。海外では既に人気を博しており、今回の台湾市場投入でASUSのデスクトップEee Boxへの追い上げが予想される(エイサー提供)
エイサーの昨年のデスクトップPC販売台数は813万台で世界シェアは10%に満たず、ヒューレット・パッカード(HP)、デル、聯想集団(レノボ)に次ぐ4位だった。ただ今年第1四半期は、市場調査機関IDCの調査によると世界市場規模が前期比17.7%減の3,000万台余りまで大きく落ち込んだ中、エイサーは4%減にとどまった。
オールインワンがシェア3割へ
林総経理は、デスクトップPCの中でも、軽くて置き場所を選ばないオールインワンタイプを特に好感している。マイクロソフトの新OS(基本ソフト)、ウインドウズ7(Windows7)が発売される10月以降、ほぼ確実に成長が期待でき、今後1~2年内にオールインワンがデスクトップPC全体の30%を占め、市場規模は3,000万~4,000万台に達すると予測を示した。
低価格の小型機種も
エイサーは同日、小型デスクトップPC「Aspire Revo」の発売も発表した。米インテルの低消費電力プロセッサー、Atom 230(アトム230)を採用した超薄型設計で、重さはわずか750グラム。OSがリナックスの機種は8,500台湾元(約2万5,000円)、Windows Vista Home Premiumが1万1,900元。
鴻海精密工業が受託生産を担うようだ。
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