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AUOと四川長虹、LCMで合弁


ニュース 電子 作成日:2009年6月22日_記事番号:T00016127

AUOと四川長虹、LCMで合弁

 
 友達光電(AUO)は22日、中国2位のカラーテレビメーカー、四川長虹電器と、四川省綿陽市に後工程モジュール(LCM)の合弁メーカーを設立すると発表した。同日付経済日報によると、台湾パネルメーカーと中国テレビメーカーによるLCM合弁は初めて。双方にとり液晶パネルの安定的な供給・調達に貢献するとともに、AUOは長虹から今後の受注拡大も期待できる。また、長虹にとってはモジュールの調達コストの低減が可能になる。
 
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 合弁メーカーの名称はBVCHオプトロニクス(四川)で、資本金は1億人民元(約14億円)。出資比率はAUO51%で、長虹49%。BVCHは液晶モニターや液晶テレビ用のモジュール、および光学関連部品を製造する。

 AUOは中国では現在蘇州とアモイにLCM工場を設けているが、いずれも100%出資だ。中国の液晶テレビ市場は、中国ブランドのシェアが78%と高く、現地メーカーととの合弁は必然の動きといえる。AUOにとっては、中国西部でのプレゼンスを高められるメリットもある。22日工商時報は両社の提携について、「両岸(中台)ディスプレイ産業は戦略協力と分業の段階に入っており、台湾パネル業界が前工程を大陸(中国)に進出させる必要性と可能性が大きく高まった」と論評した。また、中国テレビメーカーにとって、台湾パネルメーカーが過去10年にわたって培ってきた技術と生産能力は、中国の液晶テレビ市場でシェアを拡大させるに当たって有効な武器だと指摘した。

中国需要で値上がり続く
 
 また、経済日報が台湾パネルメーカーの話として伝えたところによると、中国の液晶テレビ各社は需要の高まる第3四半期のシェア拡大に向けてパネルの確保を図るべく、台湾パネルメーカーからの値上げ提示を全面的に受け入れる姿勢を示している。台湾パネルメーカーにとっては、こうした中国需要が第3四半期も値上げを続ける最大の要因になるという。

 四川長虹電器は今月初旬に「液晶パネル調達団」のメンバーとして来台した際、今年の台湾メーカーからのパネル調達は、同社全体の6割を占める250万~300万枚となり、金額にして11億米ドルに達するとの見通しを示した。

 AUOの液晶テレビ用パネルの中国向け出荷は、昨年は全体の10%だったが、今年は既に25%に達している。
 
【表】