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李登輝元総統、独立性前提の中台交流拡大訴え


ニュース 政治 作成日:2009年6月29日_記事番号:T00016257

李登輝元総統、独立性前提の中台交流拡大訴え

 
 李登輝元総統は27日、自身が主宰するシンクタンク「群策会」主催のチャリティー夕食会に出席し、台湾と中国の関係について、「あなたはあなた、わたしはわたし、あなたはわたしの友達だ」と述べ、独立性を確保した上で、交流拡大を図るべきだとの認識を強調した。28日付聯合報が伝えた。
 
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夕食会には遺産争いが勃発している台湾プラグループの創業者王永慶氏の長男、王文洋氏(右)も出席し、李元総統(左)と意見交換した(27日=中央社)
 
 李元総統は、馬英九政権下で中台の経済交流が急速に進展していることを踏まえ、中台交流に慎重だった「戒急用急(急がず忍耐強く)」という従来の立場を現実に即して微調整した格好だ。

 李元総統の発言は、野党民進党に対中路線の柔軟化を促したとも受け取れ、今後論議を呼びそうだ。同党の蔡英文主席は「中国は中国、台湾は台湾という命題をはっきりさせるべきだ。あいまいな空間があってはならない」と述べたが、李元総統の主張への賛否には言及しなかった。 

 一方、消息筋によると、李元総統は先週、親民党の宋楚瑜主席と密かに会合を持っていたことが分かった。会合では、李元総統が訪中し孔子の足跡をたどりたいとの希望を過去に表明したことに関連し、宋主席から支持したいとの意向が示されたという。政界では李元総統が民進党と距離を置き、宋主席らと政界の第三軸を形成しようとしているのではないかとの憶測も出ている。