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作成日:2009年6月30日_記事番号:T00016279
今どきの若者の履歴書、キスシーン写真添付も

景気低迷が続き、失業率は上昇する一方だが、卒業シーズンを終えた7~8月、これに拍車を掛ける新卒者の就職難の波がやってきそうだ。求人情報サイト「yes123求職網」が6月、直近3年の卒業生1,923人と企業133社を対象に行ったインターネット調査によると、企業による求職者の履歴書に対する評価は平均58.5点と、合格ラインに達しないことが分かった。
これらの履歴書は、どこに問題があったのだろう?企業の60%が「あっさりし過ぎ」と指摘している。履歴書に最低限のデータしか記入されておらず、自己アピールや職歴も書かれていないとのことだ。
しかし自己アピールがちゃんと書かれているものでも、58%は不合格だという。よくみられるのは、個性や長所が感じられない自己アピール。やたら長くて何を言いたいのかさっぱり分からないものや、非常に短く平凡なもの、パターン通りのものもいただけない。
洪雪珍yes123求職網経理によると、自己アピール文は500字前後がベスト。文章を書くのが苦手な人は、要点を記述するか、箇条書きにしてもよいとアドバイスする。
写真のない履歴書は言うまでもないが、履歴書にふさわしくない写真の添付も減点対象だ。携帯電話で撮った写真や、ピントが合っていないぼやけた写真はもちろんNG。女性に多い問題は、人気アイドルをまねて唇を突き出したものや、胸の谷間を強調したもの。男性ではラフすぎる着衣のものが散見される。
洪経理がこれまでで一番驚いたのは、「上半身裸で女性とキスしている男性」の履歴書写真。親切心から「このような写真を履歴書に貼るのは良くない」とアドバイスしたところ、返ってきた答えは「これは恋人に対する愛情表現です」。これには開いた口がふさがらなかったという。
さて、新卒者の多くが、自分の弱みは専門能力と仕事の経験がないことだと考えている。しかし、「専門能力が低い人材を採用したくない」企業は、わずか9%。一方、企業が最も敬遠する人材は「仕事に対して野心がなく、時間通りに出退勤したいタイプ」(55%)。「苦労を厭い、責任逃れをするタイプ」や「学習力と適応力が弱く、将来性のないタイプ」も嫌がられる。「面接で仕事に対する野心を積極的にアピールするかどうか」を重視する企業は58%に上った。