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作成日:2009年7月16日_記事番号:T00016634
強盗タクシー団、酔客200人を標的に

台北市警察局は15日、台北、桃園地区をまたに掛けた強盗グループの容疑者18人を逮捕し、盗品の携帯電話100台以上をはじめ、財布や高級腕時計、指輪など貴金属を押収した。
調べによると、主犯はタクシードライバーの林有徳容疑者(52)で、同業の仲間と組んで酩酊(めいてい)状態の客をターゲットに強盗を働いていた。被害者はここ10年間で200人を超えているもようだ。
この強盗グループの手口は、3~5人ひと組となり夜間に犯行を実行。まず、バイクに乗ったメンバーが、クラブやスナック、KTVなどナイトスポットから出てきた酔っぱらい客を見つける。ターゲットに狙いを定めると、携帯電話で仲間を呼ぶ。
電話で呼び出されたメンバーは、酔っぱらい客の友人を装い、タクシーに乗せる手助けをする。当然、そのタクシーはグルで、酩酊状態の被害者はいとも簡単に身ぐるみはがされてしまうというわけだ。
今年4月に被害に遭ったビジネスマンの男性は、台北市新生南路で泥酔してタクシーを拾ったが、翌日目が覚めたときは台北県三峡鎮の山の中だったという。指輪は油を塗って外され、金目のものはすべて無くなっていたとか。道端で酔い潰れていたところを狙われ、金品を奪われただけでなく、レイプ被害に遭ったホステスの女性もいる。
被害者は会社経営者が多く、80万元以上もするロレックスの腕時計を盗まれたケースもあった。クレジットカードは奪わずに、カード情報だけを盗み、利用していたケースも多い。
女性はもちろんのこと、男性でも酔った場合は、信用できる友人に家まで送ってもらうか、家族に迎えに来てもらうほうが無難だろう。特に飲んべえは、記憶を無くすほど泥酔しないことも自己防衛策か。