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作成日:2009年7月17日_記事番号:T00016663
夜の中台交流も拡大?観光ツアーで台湾入りし売春

ツアーで台湾を訪れた中国人女性観光客3人が、台北市内の宿泊先、慶泰大飯店(ガーラホテル)から姿を消したのは、6月26日のこと。そのうちの1人、広西チワン族自治区出身の黄齢容疑者(23)が15日に市内で見つかり、売春をしていたことが分かり逮捕された。
黄容疑者は、中国でデパートの靴売り場に勤務。売春目的で台湾に来たのは、あっせん業者の台湾人男性から「台湾で大もうけしないか」と声を掛けられたのがきっかけだった。この男性にツアー代金7,000人民元(約9万6,000円)を立て替えてもらった黄容疑者は「台湾8日間ツアー」に参加。6月21日に台湾に入境した後、阿里山や日月潭などを観光した。
一行は28日に出境する予定だったが、黄容疑者は26日にホテルから抜け出し、あっせん業者の手配した台北県板橋市のワンルームマンションに身を潜めた。
黄容疑者によると、1回の売春で受け取る代金は5,000台湾元(約1万4,000円)だが、業者が3,500元を「ピンハネ」するので取り分は1,500元。1日3,500元の送迎車代も支払わねばならないため、1日3人以上の客を取ってやっともうけが出る。
「10万人民元稼いで帰って、自分の店を持ちたかった」という黄容疑者は、逮捕された時は連日の疲労が重なり、顔は吹き出物だらけ。「今はとにかく家に帰りたい」とこりごりの様子だ。
これまで売春あっせん業者の手口は偽装結婚が多く、ピークだった2004年は、中台カップルのうち10組に1組が偽装結婚だったほど。しかし事前面談の強化で発覚リスクが高まったため、ここ数年、台湾の中国人売春婦は減少傾向にあった。ところが、昨年7月に中国人観光客に対する来台が開放されたことが、あっせん業者にとって「チャンス到来」となったようだ。
移民署によると、中国人観光客の受け入れが始まって以降131人が失そうし、うち22人が現在も行方不明のままだという。