鉄鋼最大手、中国鋼鉄が21日発表した第2四半期の業績は、売上高366億7,400万台湾元(約1,050億円)、税引前利益7億7,400万元で、第1四半期の税引前損失95億7,100万元から大幅に改善し黒字転換を果たした。上半期通期では売上高732億7,700万元、税引前損失87億9,600万元だった。22日付経済日報などが報じた。
同社の鍾楽民執行副総経理は第2四半期に黒字転換を果たせた理由について、鉄鋼製品の価格底打ち、および今年度の鉄鋼石の契約価格が33%下落したことで、第2四半期の在庫損失が42億9,800万元、原料供給契約の損失が18億6,300万元と計61億6,100万元減少したことを最大の要因として挙げた。また、台湾積体電路製造(TSMC)の株式を処分した特別利益16億4,300万元の計上、子会社の中鴻鋼鉄による14億2,800万元の利益計上も貢献した。
6月は生産量69万9,300トンで、販売量76万8,200トン。第2四半期は生産量は194万3,700トン、販売量199万3,000トンだった。上半期累計の生産量は347万4,000トンで、販売量は365万4,300トンとなった。
第3四半期と第4四半期の見通しについて同社では、鉄鋼価格の反発から各45億元の利益計上が見込めるとしている。大規模修繕実施のため4月から稼働を止めていた年産280万トンの3号高炉は、市場の好転に伴い8月末までに再稼働させることを決めた。当初は9月に再稼働させるかどうかを決める予定だった。