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作成日:2009年7月24日_記事番号:T00016811
元海軍兵士の「野人」、屏東県に出没

丸刈り頭に日焼けした上半身、七分丈のズボンをはいた裸足の「野人(やじん)」が、屏東県一帯に出没している。がっしりとした体格と敏捷さを持ち、米映画でシルベスター・スタローンが演じた主人公を連想させるため、彼を「ランボー」と呼ぶ人もいる。
警察が「全民野人ホットライン(08-8892075)」まで設け、逮捕に全力を挙げているのが、このランボーこと林金宝容疑者(39)だ。元海軍水中爆破大隊の林容疑者は、昨年、窃盗罪による10年間の獄中生活を終えて出獄した後、民家を荒らして食べ物を盗む日々を送っている。
林容疑者は今年4月、台東県大武郷で警察に発見され、一度は包囲されたものの逃亡に成功。その後南下し6月からは屏東県各地に出没している。戸締りをしていない民家や民宿、飯場に侵入し、その姿は監視カメラにもとらえられている。
用心深いが大胆な林容疑者の好物はシーフード。自ら台所でエビを炒めて食べたり、食後にカラオケを楽しんだ痕跡も残っているという。2度も林容疑者に侵入されたという郭瑞宗さんによると、林容疑者は緑豆スープや仙草ゼリーなど暑気払いのデザートも全部食べつくし、滋養強壮の粉末漢方薬まで平らげて行ったとか。
食べ物は何でも見逃さない林容疑者だが、アルコール類は別だ。ビールや洋酒などにはまったく手をつけない。酔っぱらってお縄になるのが怖いからか、酒が全く飲めない下戸だからか理由は分からない。
警察では、睡眠薬を仕込んだ食べ物でおびき寄せることや、麻酔銃での逮捕も視野に入れているという。果たして、林容疑者に野山を駆け巡る自由な野人生活をやめさせられることができるだろうか?