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作成日:2009年8月12日_記事番号:T00017187
盗難ショベルカー、被災地での活躍で発見!

「あれはおれのショベルカーじゃないか!?」。9日午後6時ごろ、テレビでニュースを見ていた基隆市の工事請負業、許水和さん(47)は、わが目を疑った。
テレビで放映されていたのは、台風8号(アジア名・モーラコット)で倒壊した、知本温泉風景区(台東県)のホテル、金帥飯店の現場。許さんの目は、画面に映っていた1台のショベルカーに釘付けになった。ショベルカーのアームにあるマークを塗りつぶした跡、運転席の右側に取り付けた照明用ランプ、車体の「PC200」の型番。いずれも許さんには見覚えがあった。
間違いない。ホテルの倒壊現場で消波ブロックを運んでいるこのショベルカーは、まさしくおれの愛車だ!
許さんは念のため、再放送の画面でもう一度確認し、その夜すぐ車を飛ばして台東へ。というのも、許さんのショベルカーは6月に盗まれ、必死で探したものの見つかっていなかったからだ。
許さんから通報を受けた台東県警は早速現場に赴き、このショベルカーが盗難車であることを確認。ショベルカーと運転手は直ちに警察に連行された。
驚いたのは、濁流の最前線で身を粉にして復旧活動に当たっていた運転手の荘政煥さん(47)だ。ショベルカーは6月末に、友人の紹介で彰化の林という人物から95万台湾元で購入。「売買契約も成立しており、権利書もちゃんとある。まさか、盗難車だったなんて」。
荘さんは、自分も被害者だと主張。警察は引き続き捜査を続けるもようだ。
それにしても、テレビでひと目見ただけで自分のショベルカーを見分けた許さんの眼力には驚くしかない。