ニュース 建設 作成日:2009年8月13日_記事番号:T00017243
台塑集団(台湾プラスチックグループ)が大規模な不動産開発に初めて乗り出す。台北と桃園国際空港を結ぶ、建設中の都市交通システム(MRT)空港線のA8駅(長庚医院駅、桃園県亀山郷)での大型複合ビル建設計画で、10月に着工、2012年の完成予定だ。13日付経済日報などが報じた。
MRT空港線A8駅ビル完成予想図(台プラグループ提供)
MRT空港線A8駅は、隣接する林口長庚紀念医院が用地を提供し、台プラグループ傘下の亜朔開発と交通部高速鉄路工程局が共同開発する。建築面積2万5,000坪の用地に地下4階、地上17階建てのビルを建設する計画だ。開発額は30億台湾元(約88億円)余りだが、長庚医院の用地コストを加えると50億元を超える。
開発を担当する劉培森建築士によると、同駅ビルは地上1、2階にMRT駅改札を設け、地下2階~地上2階は医療をテーマとしたショッピングエリアとする計画だ。将来的にはスカイウェイ(空中歩道)を通って長庚医院や同医院陽子線がん治療センターと行き来できるようにする。A8駅は台北~桃園空港で2駅が計画されている快速列車駅の1駅だ。直航実現で中国人富裕層による台湾へのメディカルツーリズム(医療観光)の商機が注目されており、利便性の高さが利用者に歓迎されそうだ。
3階以上は高層ツインビルで、9階建てのA、B棟は小型オフィスとしても利用できるブティックホテル(客室150室)、17階建てのC、D棟は30坪~65坪の住宅(120室)とする。 林口周辺の不動産価格は既に1坪20万元に達しており、高い投資リターンが期待できるとの観測が出ている。
今年1月に既に着工したMRT空港線は2013年に開通を予定している。今後沿線の不動産価格上昇が見込まれ、遠東集団(ファーイースト・グループ)や炎洲集団など開発業者の多くも既に林口エリアに進出している。
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