7月4日の開業後、度重なるトラブルに見舞われている台北都市交通システム(MRT)内湖線および同線と接続する木柵線について、郝龍斌台北市長は13日、「運休の可能性について慎重に検討している」と初めて認めた。ただ「運休は最後の手段だ」と強調しており、システムを請け負ったカナダ・ボンバルディア社が、システムの安定にとって運休が有効と判断すれば実施に移す考えだ。なお、週末の15日と16日の午前6時から10時まで、内湖・木柵線は運転を見合わせてシステムの点検を行う。14日付聯合報などが報じた。
内湖線のトラブル続出により常岐徳・台北市捷運工程局長は引責辞任。11日に陳椿亮新局長(右)が就任した(中央社)
観測によると、運休の実施についてボンバルディア社は、▽毎日の営業終了時間を早める▽週末に運休実施▽全面運休──の3案を提案しているとされる。台北市の統計によると、内湖・木柵線が全面運休した場合、平日延べ15万人、休日延べ8万~9万人の足に影響が出て、ラッシュ時のバスの大混雑につながると予想されている。
また郝市長は、「内湖線は『ネットワーク伝送システム』に問題を抱えており、現在ボンバルディア社が改善に努めている」と語ったが、聯合報はこれに対し「内湖線が問題を抱えたまま運行していることを宣言するもので、このような状況で誰が利用できるだろうか」と批判している。