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被災義援金、自力脱出者は受け取れず?


ニュース 社会 作成日:2009年8月18日_記事番号:T00017304

被災義援金、自力脱出者は受け取れず?

 
 台風8号(アジア名・モーラコット)の被災者に対する義援金の支給方法をめぐって、被災者の間で不公平感が高まっている。

 高雄県政府は17日、約6,000人に上る県内の被災者に対する慰問救助金の支給を決定した。避難所に登録した被災者は1人当たり3,000元(入院の場合は1万元)の義援金を受け取ることができるとした。また赤十字も同日、全土避難所の被災者に1人5,000元の緊急救助金を支給すると発表した。

 このほか、水害で村全体が土石流に流された小林村のある同県甲仙郷では16日、住宅が全壊した上で、ヘリコプターによって救助された小林村民約60人に1人1万元の義援金が、また善意ある匿名の民間人から1人5,000元の義援金が送られたほか、17日には慈航社会福利基金会からも1人1,000元が送られた。

 しかし義援金の支給を受けるには被災者名簿に氏名が記載されている必要があり、多くの被災者が支給対象から漏れているもようだ。小林村から自力で逃れたある被災者は「まだ1元ももらっていない」と嘆く。同じく土石流被害に遭った那瑪夏郷でも、自力で病院に行ったり、知人宅にしばらく身を寄せた場合、被災者名簿から外されて義援金を受け取れず、「われわれは被災者ではないのか」と怒りの声も上がっている。

 また、各界から寄せられた救援物資の支給も滞りをみせており、たらい回しや横領も発生しているようだ。

 屏東県三地門郷では16日、包水生郷長の妻の経営する老人ホームで、紙おむつや白米など救援物資の一部が見つかったほか、許阿桃屏東県議員の妹、許玉枝容疑者(61)が、寝袋や衣類、電池、カップめん、白米などトラック2台分の救援物資を親せき宅に保管していたことが発覚。いずれも火事場泥棒の疑いが持たれている。