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馬総統、謝罪会見も批判収まらず


ニュース 政治 作成日:2009年8月19日_記事番号:T00017338

馬総統、謝罪会見も批判収まらず

 
 台風8号(アジア名・モーラコット)による大規模な水害への拙劣な対応で集中砲火を浴びている馬英九総統は18日、台湾内外のメディアを対象に記者会見を開き、「政府の対応には過失があった」と認め謝罪した。しかし、「軍の統帥権を持っていることを忘れていたのではないか」「全体の被災状況を把握したのはいつか」などの核心を突く質問には答えられずに釈明と謝罪に終始し、19日付中国時報は、会見によって「損切り」を図るという目的は達せられなかったと指摘した。
 
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会見開始に当たり、馬総統は7秒間にわたり深々と頭を下げた(18日=中央社)
 
 馬総統は会見では今後の対策として、▽内政部消防署に代わり災害防救署を設置する▽米国から調達予定の戦闘ヘリコプター15機を削減し、その予算を救難ヘリ購入に充てる▽政府関係者の責任追及──などを実施すると表明した。

 しかし、その後メディアからの質疑応答ではかみ合わないやり取りが続き、被災者からは「いくら説明したところで政府の無能をさらすだけだ」と批判が出た。

 また、外交部が各国からの支援申し出をいったん拒絶し支援が遅れた問題では、「中国の許可を待っていたのではないか」との質問が出て、馬総統は「政治問題化しないでほしい」と答えた。「海外から支援において中共はいかなる役割を果たしているのか」との質問には、数秒考えた後で「いかなる役割も果たしていない」と回答した。この問題をめぐっては、各国からの支援が海外大手メディアで広く報道された場合、台湾が独自の存在であると印象づけられることを懸念した中国が、馬政権に対し海外からの援助申し出を拒否するよう求め、馬政権側がいったんは応諾したという情報が出回っている。