ニュース 電子 作成日:2009年8月20日_記事番号:T00017391
華碩電脳(ASUS)の施崇棠董事長は19日、同社とGPS世界最大手のガーミン(台湾国際航電)による共同ブランド「Garmin―ASUS」の初代スマートフォン「G60」を、第3四半期中に米国で、同国最大手キャリアのAT&T社との提携で販売すると表明した。また、現在中国の大手キャリアとも交渉を進めており、年内にも中国で提携販売を開始したい考えだ。スマートフォン事業を重視する同社は、今後の世界的な展開拡大に向けて着々と手を打っているようだ。20日付工商時報などが報じた。
ASUSの製品は、今回初めてAT&Tの販路を通じて販売されることになるが、施董事長は、米国でのスマートフォン発売に当たっては、同国で知名度の高いガーミンが主導権を持つと語った。
中国移動董事長と会見へ
同社は今後も欧米、中国の通信キャリアと積極的に提携交渉を進める考えで、林宗リョウ・個人行動装置事業処副総経理(リョウは木へんに梁)は、特に中国キャリアとの提携では、現在共同ブランドの申請を行っている最中だと語った。
あす(21日)来台する中国移動通信(チャイナ・モバイル)の王健宙董事長とも、施董事長が会見する予定でスマートフォンを含めた提携に関する話し合いも持つとみられる。林副総経理は、「中国移動1社だけで西欧市場すべての携帯需要に匹敵する」と述べ、中国市場を重視する姿勢を示した。このほか経済日報では、ASUSは中国聯合網絡通信(チャイナ・ユニコム)とも接触したと報じている。
来年の出荷目標100万台
ASUSは19日、同社初のマイクロソフトOS(基本ソフト)「Windows Mobile」搭載機「M20」を中華電信との提携により発売した。今年ASUSが販売するスマートフォンは「G60」と「M20」の2機のみにとどまるが、来年上半期にはグーグル「アンドロイド」搭載機も発売する計画だ。来年はスマートフォン市場が爆発的に成長するとみており、「Windows」と「アンドロイド」搭載機を主力として提携キャリアを拡大し、出荷台数100万台を目指す。
なお、現在ASUSのスマートフォンは、すべて和碩聯合科技(ペガトロン)が生産を担当しているが、経済日報は鴻海科技集団(フォックスコン)、華宝通訊(コンパル・コミュニケーションズ)、華冠通訊(アリマ・コミュニケーションズ)が受託メーカーに加わるとの観測を報じている。
市場のリーダーに
ASUSは今年、組織を▽コンピューター▽携帯電話▽部品──の3事業部体制へと再編したが、携帯電話部門は施董事長自らが主導しており、同社の同部門に対する意気込みがうかがえる。
施董事長は、「スマートフォン市場は競争がし烈で、今後iPhone、宏達国際電子(HTC)、サムスンといった有名ブランドをライバルとすることになる。他のブランドにはない強みを持つことが重要だ」と語った。その上でGPS機能に優れた「Garmin―ASUS」を、「市場をリードするブランドに育て上げ、『GPS機能がなければスマートフォント呼べない』という流れを作りたい」と抱負を述べた。
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