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台風被災者の遺体、黒潮に乗って600キロ


ニュース 社会 作成日:2009年8月24日_記事番号:T00017426

台風被災者の遺体、黒潮に乗って600キロ

 
 17日に台湾北東部の都市、基隆の沖約250キロの海上で、韓国から台南市安平港に向けて航行していたノルウェー籍船によって男性の遺体が発見された。確認の結果男性は、台風8号(アジア名・モーラコット)の洪水により中西部の台湾最長の河川、濁水渓近くで行方不明となっていた南投県魚池郷在住の謝耀祺さん(24)と判明した。遺体は黒潮に乗って、約600キロも流されていたことになる。

 南投県では今回の台風で省道16号線の一部で山崩れが起き、車7台、15人が濁水渓に落ちて行方不明になった。これまでに車6台と8人の遺体が発見されたが、7人はまだ捜索中だ。

 謝さんは台湾各地のナイトマーケットを巡り、衣類を売る商売をしていた。9日、仕事を終えて台中から南投へ戻る途中、豪雨のために車ごと濁水渓に落ち流されたようだ。

 家族によると、謝さんは9日午前3時40分ごろ、兄に「名間インターチェンジを降りた」と電話連絡をしたのが最後だった。車は11日に濁水渓の河床から発見されたものの、本人は行方不明のまま。安否を気遣う家族が必死の捜索を続けていた。

 謝さんの遺体は、左腕に彫られたトラと炎の入れ墨が身元確認の決め手となった。もし基隆沖で発見されていなければ、そのまま日本まで流されていた可能性が高い。

 このほかにも、台風の被災者とみられる遺体が新竹や台北県淡水、野柳沖、太平洋側の宜蘭県蘇澳沖にまで流れ着いており、身元の確認が急がれる。