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作成日:2009年8月26日_記事番号:T00017492
台風援助拒否問題、欧外交部長が交代か
外交部が台風8号(アジア名・モーラコット)の被害に対する海外からの援助を断るよう在外機関に指示していた問題で、欧鴻錬外交部長は24日、馬英九総統に対し「わたしが責任を取る」と表明した。辞意表明ではないものの、9月上旬に予定される内閣改造の際に交代となる可能性が出てきた。26日付中国時報が報じた。
援助受け入れ拒否の公文は、今月11日に海外の大使館や代表事務所に送られた。しかし、発送自体は外交部が行ったものの、外交部はその日に受発信した全公文を総統府秘書長および副秘書長、国家安全会議(国安会)秘書長および副秘書長に提出することが決められており、関係者のある官僚からは「援助拒否の指示は絶対に蘇起国安会秘書長または外交担当の総統府副秘書長から出されたもので、外交部は指示通りに事務を行ったにすぎない。外交部のみが全責任を負うのはおかしい」という声も上がっている。
欧外交部長も、外交部だけが責任を取るのは不合理という認識で、夏立言外交部次長(外務次官)から提出された引責辞任の辞表をまだ受理していない。
なお、台湾政府が当初海外からの援助を拒否したのは、中国政府による拒否意向を馬政権が受け入れたという説が根強く流れている。