ニュース 運輸 作成日:2009年8月31日_記事番号:T00017601
中台間の直航定期便が31日、就航した。昨年7月からのチャーター便が格上げされた形で、便数、発着空港も大幅に拡大。需要の高い上海便が週58便に増えるなど、中台間の往来の利便性がさらに高まった。台風8号(アジア名・モーラコット)被害や新型インフルエンザ(H1N1型)流行で航空会社は乗客減に見舞われており、9月は直航定期便で値下げキャンペーンを展開して利用拡大を図る。31日付工商時報などが報じた。
中台直航定期便が就航したものの目立ったイベントは行われず、中華航空は鄭州路線就航をゲート前の立て看板でひっそりと祝うにとどまった(31日=中央社)
中台直航定期便の第1便は、立栄航空(ユニー航空)の青島便で、午前7時30分に桃園国際空港を離陸。中国側からは、中国東方航空(チャイナ・イースタン・エアラインズ)が午前9時に浙江省寧波を発ち、10時25分に桃園空港に到着した。初日の31日は、44便が中台間を往復する。
中台チャーター便は従来週108便だったが、定期便化によって週270便に増えた。上海以外の主要都市への1週当たりの就航便数は、▽杭州、23便▽北京、20便▽アモイ、16便▽深圳、16便▽広州、14便▽寧波、14便──となった。
新たに就航した中国の都市は、▽合肥(安徽省)▽ハルビン(黒龍江省)▽南昌(江西省)▽貴陽(貴州省)▽寧波(浙江省)▽済南(山東省)──で、合計27都市に拡大した。ただ、観光客誘致が難しく、進出する台湾企業が少ない地域も多く、乗客数が伸び悩めば、運航取りやめとなる空港も出てきそうだ。
上海往復が8800元に
業界関係者によると、中国からの旅行客は、台風や新型インフルの影響で、現在1日当たり700人前後と、当初見込みの半分以下まで縮小している。これを受け、中国南方航空(チャイナ・サザン・エアラインズ)が28日、往復1万5,000台湾元(約4万2,000円)の上海便について、9月末まで8,881元とするキャンペーンの実施を発表。中国東方航空も同日、同路線を4割引とすると旅行会社に通知した。廈門航空(アモイ航空)も杭州便を8,780元で提供する。立栄航空は金門島経由の「小三通」航空券を差額徴収なしでアモイ直航チケットへの交換を始め、華信航空(マンダリン・エアラインズ)も追随を決めた。
ダライ・ラマ訪台、利用者数に影響か
ある航空会社の幹部は、9月のチケット相場は値崩れを起こす恐れがあると指摘している。好材料は中国の10月初旬の大型連休のみである一方、台風や新型インフルの影響で旅行日程を延期した中国人団体旅行客が多い上に、チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世の訪台で中台交流に影響が出る可能性を悪材料として挙げた。
ダライ・ラマ14世が30日台湾入りしたことを受け、中国では各省、空港、航空会社が準備に約1カ月を費やしたオープンセレモニーや、政府関係者率いる代表団の第1便搭乗による台湾訪問などが、中国政府の指示により取りやめとなった。台湾側も台風被災を理由に大掛かりなセレモニーを控えたが、ダライ・ラマ14世訪台が原因との見方もある。
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