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石油・化学
作成日:2009年9月3日_記事番号:T00017685
台湾中油とインドネシア協同組合、BDF原料で提携
台湾中油は2日、インドネシアの村落協同組合中央会(INDUK KUD)との間で、バイオディーゼル燃料(BDF)原料、ヤトロファ(ナンヨウアブラギリ)油の生産に関する提携の覚書に署名した。インドネシア、カリマンタン島の土地10万ヘクタールに、今後5年間をかけてヤトロファを植樹し、2012年からヤトロファ油の生産開始を目指す。年間35万トンの生産が可能とみられ、中油はBDF原料の安定調達を確保できるほか、二酸化炭素(CO2)200万トン(同社排出量の約2割)の排出権も獲得する。3日付工商時報が伝えた。
中油によると、投資総額は2億5,000万米ドルで、出資比率は同社が45%(36億台湾元=約101億円)、インドネシア側が40~45%。
台湾政府は07年7月からディーゼル油に1%のBDF添加を義務付けており、中油は年間4万キロリットルのBDFを必要としている。インドネシアで生産されるヤトロファ油は、中油向けのBDF原料として確保されるほか、欧米への輸出も視野に入れる。
中南米原産のヤトロファは、乾燥や病虫害に強く、やせた土地でも生育可能な非食用植物で、食用と競合しないBDF原料として注目を集めている。