今年度の国際的に最もブランド価値の高い台湾企業に、華碩電脳の「ASUS」が初めて選ばれた。中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)が26日発表した「2007年台湾国際ブランド企業20社」によるもので、20社のブランド価値の総額は2,805億台湾元、前年比33%成長した。
「国際ブランド企業」は、TAITRAが2003年から毎年発表しているもので、企業のブランド価値向上の努力を促すため、今年から発表対象を前年までの上位10社から20社に拡大した。
首位の華碩のブランド価値は397億4,800万元で、これまで4年連続1位だった趨勢科技の「トレンドマイクロ」を追い抜いた。3位は宏碁(エイサー)の「ACER」で変わらず。4位はタッチパネル式スマートフォン「HTC Touch」が好調な宏達国際電子の「HTC」が圏外からランクイン。圏外からのランクインは今年は同社だけで、目をひいた。上位4位までは、ブランド価値が10億米ドルを上回った。
5位の頂新グループの「康師傅」は、ブランド価値成長率が79%に達し、過去3年で成長率が最も高い「成長の星」に選ばれた。上位10社のうち7社までがIT(情報)企業で、20社内では従来型産業が6社となった。
「成長の星」と並んで発表された「潜在力の星」には、浴室衛生設備の成霖企業(グローブ・ユニオン)が選ばれた。同社は中国や米国で「GOBO」「Danze」「Gerber」などのブランドを展開している。
「売上の3割以上が海外市場」が条件
「国際ブランド企業」は、設立10年以上で、経済部智慧財産局に自社ブランドを登記して3年以上、年間売上高50億元以上で、売上高の3分の1以上が海外市場からもたらされる企業が評価対象となる。
ブランド価値は、財務分析によってその企業の売上高からブランドによってもたらされる無形収益を計算し、さらに細かい分析を加えて算出する。