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作成日:2009年9月9日_記事番号:T00017790
台北県の男性、4割超が高脂血症

台北県衛生局が30歳以上の県民を対象に実施した健康診断で、男性の41.9%が、血液中の脂質が多過ぎる「高脂血症」であることが分かった。この数値は、2008年の全土平均である22%より約20ポイントも高く、同県男性の健康状態の悪さがうかがわれた。
この健康診断は、7月末までに計96回実施され、約3万4,500人の県民が受診。このうち男性は1万2,980人だった。
中性脂肪のひとつであるトリアシルグリセロール値とコレステロール値を調べたところ、前者数値が高過ぎる人は35.7%(4,635人)、後者は14.8%(1,933人)だった。両方の値がともに高過ぎるという危険群も8.6%(1,124人)に上った。
一般に、コレステロールは標準値の240mg/dlを超えると、高血圧や心臓病、脳卒中などを引き起こしやすくなるとされる。トリアシルグリセロールは150mg/dlを超えると、動脈硬化現象が現れ、ひどい場合は脳卒中や心筋梗塞などの重大な心血管疾病を併発する可能性も。
衛生局によると、トリアシルグリセロールは食物中の脂肪を吸収して肝臓で生成されるため、同数値が高すぎるということは、食生活が偏っている可能性が高いことを意味するという。
ちなみに、基隆市の市民健康診断では、コレステロール値のみを指標とする高血脂症者の割合は13.4%だった。衛生署では、数値が低いのは受診者が少なかったことが原因で、実際はもっと高いとみている。
医師によると、高脂血症を防ぐには、揚げ物や脂肪分の多い食物、糖分の多い飲料の摂取を控え、繊維質の多い野菜や果物を多く摂ることを心掛け、運動の習慣をつけることが大切だという。またアルコールは、1日に缶ビールなら700cc、ワインは300cc、アルコール度数の高い酒は100cc以上飲んではいけないそうだ。