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作成日:2009年9月10日_記事番号:T00017823
陳前総統11日に一審判決、刑期20年以上か
総統府機密費の横領やマネーロンダリング(資金洗浄)などの罪で起訴されている陳水扁前総統の裁判は、11日に台北地裁で一審判決が下される。検察は機密費の横領や企業からの収賄で得た不法所得は8億台湾元(約22億5,000万円)以上に上るとして重い量刑を求めており、合計で刑期20年以上または無期懲役の判決が下される可能性がある。
陳前総統は10日付蘋果日報の紙面インタビューで判決について、「蔡守訓裁判長らはわたしを徹底的に憎んでおり、最も重い無期懲役が下される。また、一審が終わった後も拘留が続けられる」という見通しを明らかにした。陳前総統は逃亡や証拠隠滅の恐れがあるとして昨年11月から拘留生活が続いており、民進党サイドから「政治的な見せしめ」と批判の声が上がっている。今回の拘留期限は9月25日に満期を迎えるが、陳前総統側がそれまでに全係争事実を台湾高裁に上訴することは困難なため、台北地裁は11日の判決後、拘留の延長について前倒しで判断を行う可能性がある。
陳前総統はインタビューで改めて無罪を主張するとともに、妻の呉淑珍被告の行為によって犯罪者扱いされることになったという認識を示した。しかし、「彼女はわたしのせいで車いす生活となり、わたしは彼女のために収監されることになった。これはあり得ることだ」と諦念を語った。