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高鉄の債務借り換え難航、公的管理移行も


ニュース 運輸 作成日:2009年9月14日_記事番号:T00017886

高鉄の債務借り換え難航、公的管理移行も

 
 財務状況が悪化している台湾高速鉄路(高鉄)の債務借り換えに向けた調整が難航している。朱旭・交通部高速鉄路工程局長、毛治国交通部長らは近く、呉敦義行政院長に状況を報告するとともに善後策を協議する。12日付工商時報が伝えた。

 高鉄の命運は2つの道に分かれる。まずは、台湾銀行、兆豊国際商業銀行など銀行8行が借り換え融資に応じるシナリオだ。高鉄に対する銀行団の協調融資は2件、総額3,655億台湾元(約1兆円)から成るが、借り換えに際しては、2件の総額に加え、当面の運転資金として150億元を上乗せして融資する案が存在する。

 しかし、高鉄は上半期に依然27億元の赤字を計上している上、来年以降は社債償還も控えており、財務状況改善のめどは立っていない。このほか、株主も増資引き受けには消極的で、銀行は融資に及び腰だ。

 借り換え融資が獲得できない場合には、法的な再建手続きは避けられず、政府が高鉄を公的管理下に置く可能性もささやかれている。旅客収入が飛躍的に伸びる可能性も少なく、財務状況の改善は見込み薄で、「台湾版新幹線」の行方は極めて不透明となってきた。