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作成日:2009年9月17日_記事番号:T00017980
銀行の従業員数、上半期過去最悪の6910人減
行政院金融監督管理委員会(金管会)の最新統計によると、台湾資本の銀行各行の従業員数は今年上半期6,910人減少し、過去最悪のマイナスとなった。外資系も合わせると同期7,263人減少し、業界従業員数は約15万7,000人と、2003年末以降で最も少なくなった。17日付工商時報が伝えた。
業界では1997年のアジア金融危機でも従業員数は減少しなかったものの、2006年のカード破産問題の表面化から、▽06年、2,289人減▽07年、2,278人減▽08年、マイナス137人減――と毎年上半期の従業員数減が続き、今年で4年連続となった。
金管会関係者によると、昨年の金融危機以降、銀行では仕組み債やリーマンショックによる損失が拡大、利益確保が困難な状況が続いており、従業員数の減少は予想できたことだとしている。
域内銀行の今年7月までの税引き前利益は、昨年同期比33%減の401億台湾元(約1,125億円)まで落ち込んでいる。ただ、金管会関係者は「下半期は状況が好転し、通年利益は昨年を上回る」と指摘した。なお、銀行関係者は「既に新たな人材募集が始まっており、景気が回復すれば資産運用担当者なども増加する」としている。