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カーリース、上半期初のマイナスに


ニュース 自動車・二輪車 作成日:2007年7月30日_記事番号:T00001801

カーリース、上半期初のマイナスに


 新車販売不振の影響で、カーリース市場も今年上半期、初のマイナス成長となった。業界2大手の、和泰汽車(トヨタ自動車系)傘下の和運租車と格上租車(カープラス、裕隆集団系)のリース台数は昨年同期比で約3~7%のマイナスを記録。一方で、新車販売に占めるリース用自動車の割合は7.8%と過去最高を記録し、企業がコスト削減のためリース重視の姿勢を強めていることがうかがえる。30日付工商時報が報じた。

 和運租車の上半期のリース台数は1万3,401台で、昨年同期の1万4,498台から7.57%落ち込んだ。格上租車上半期のリースは1万72台で、昨年同期の1万3,581台から3.75%の減少。なお、新車販売に占めるリース用車の割合は、日本の10~15%の水準に徐々に近づいている。
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 和運は通年のリース台数では、昨年を上回る2万5,000台に達する見通し。昨年下半期はクレジットカードの債務問題で消費全体が落ち込み、今年は景気が回復傾向にあるためとみられる。

 各社は低価格競争の度合いを強めており、格上は中古車リースの割合が以前の7%から15%へと、和運と同水準に高まっている。また、各社の上半期の利益率は3~4%と、従来の4~5%から縮小した。中堅以下では、利益の出ないところも少なくないという。


ベンツのリースがシェア伸ばす

 現在の各社の市場シェアは、首位を争う大手2社で、少なくとも5割を占めているとみられる。

 3位はオリックスグループの欧力士小客車租賃(オリックス・オートリーシング・タイワン)で、市場シェア4.8%。

 台湾ダイムラークライスラー傘下で、自動車ローンとリースを扱う台湾ダイムラークライスラー資融は、台湾ダイムラークライスラーの販促活動への協力が奏功して市場シェアが3.6%に上昇し、初めて日盛車業の3.4%を上回った。統一集団(ユニプレジデント)傘下の統一東京(プレジデント・トーキョー)は3.3%、BMWやシトロエン、ポルシェを扱う財盟小客車租賃は2.9%。

 台湾ダイムラークライスラーによると、価格の高いベンツ車を買うよりは、リースした方が合理的と考える企業はますます増えており、今年上半期の顧客は3年前に比べて80%増えたとしている。

 格上租賃の陳世全総経理も、「リースというコンセプトが浸透してきたことが、市場が拡大している理由」と説明。しかし、市場は成熟に向かっており、取引先企業の中上級管理職者に中国その他の海外市場に赴任する者が増える中、かつてのような毎月20~30%という成長は望めないとしている。