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民間消費、「既に加熱」 =経済部統計処


ニュース 商業・サービス 作成日:2009年9月23日_記事番号:T00018116

民間消費、「既に加熱」 =経済部統計処

 
 経済部は22日、8月の小売業売上高が2,770億台湾元(約7,780億円)で前年同月比4.58%増となり、年成長率は過去19カ月で最高になったと発表した。馮田琪・経済部副統計長は、主に自動車・バイク販売や、訪問販売、テレビショッピングなど「巣ごもり消費」が好調だったことが成長の要因となったと指摘し、「民間消費は既に加熱している形跡が見える」との認識を示した。23日付経済日報が報じた。
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 小売業、卸売業、飲食業の8月の売上高総額は1兆865億元と前年同月比では2.12%減だったが、過去10カ月で最高を記録した。卸売業の同月売上高は同4.32%減の7,821億元、飲食業も同1.42%減の275億元と、依然マイナス成長が続いている。しかし消費市場の動向を最も反映する小売業は、全体的に好転しつつある経済状況や株式市場の活性化を受けてプラス成長となった。小売業は今年2月には、前年比マイナス10.3%にまで落ち込んでおり、半年間で市場の状況が大きく変わったといえる。

自動車・バイク、過去最高の成長

 特に小売業売上高の約8分の1を占める自動車・バイク・周辺製品は、6月から大幅な前年比増収が続いており、8月の年成長率は57.41%増と過去最高を記録した。昨年の8月は大きな買い物には縁起が悪いとされる旧暦7月の「鬼月」と丸々重なったが、今年は12日間のみで、これに景気好転が加わったことが大幅成長につながった。

 なお裕隆集団傘下の自社ブランドメーカー、納智捷汽車(LUXGEN)が8月に発売した、同ブランド第1号車となる7人乗りMPV(多目的車)「LUXGEN7 MPV」も好調で、これまで約1カ月での予約が900台に達しており、今月中に1,000台を突破する勢いだ。これは同クラスのトヨタ「プレビア(日本名・エスティマ)」、三菱「サブリン」などの月250台水準を大きく引き離している。

 また、訪問販売、テレビショッピング、インターネットショッピングを主とする無店舗小売業の売上高も好調が続いており、8月は前年同月比10.17%と3カ月連続の2けた成長を記録した。

スーパー・量販店も好調

 百貨店、量販店、コンビニエンスストアなどの総合小売業の8月売上高は753億元で 、前年同月比2.77%増となった。百貨店が0.71%減、コンビニが2.12%減とマイナス成長を記録した以外は、スーパーマーケットが6.29%増、量販店が10.92%増などすべてプラス成長となった。

 スーパーや量販店では、8月が中元節(今年は9月3日)前の販促期に当たったこと、および同月に台風8号(アジア名・モーラコット)が来襲し、南部を中心に深刻な被害をもたらしたが、物価に大きな変動が見られなかったこと、さらに災害によってお供え物用商品の売り上げが増えたことが成長につながったと業界関係者はみている。

 量販店大手、家楽福(カルフール)の同月売上高は前年同月比5%増、大潤発(RTマート)は10%増となった。

【図】