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世界最長の「孔子家系図」完成、台湾の子孫900人も収録


ニュース 社会 作成日:2009年9月25日_記事番号:T00018148

世界最長の「孔子家系図」完成、台湾の子孫900人も収録

 
 2005年にギネスブックで「世界最長の家系図」と認定された孔子(中国・春秋時代の思想家で儒家の始祖)の家系図『孔子世家譜』が、10年の歳月と1,000万人民元の経費をかけて改訂され、24日に孔子の出生地である中国山東省曲阜で祝賀式典が行われた。新版の家系図は全部で80冊(4万3,000ページ、約2,000万字)、総重量は120キログラムにも達する。

 孔子の家系図は、もともと明代に「大改訂を60年に1度、小改訂を30年に1度」と定められていたが、実際には戦乱などのため、明代天啓(1621~1627)、清代康煕(1662~1722)および乾隆(1736~1795)年間と、1937年の4回しか改訂されていない。

 5回目となる今回の改訂は、第77代目子孫の孔徳墉氏を中心として進行。孔子の子孫は、旧家系図の56万人に新たに140万人が加わり、計200万人を越えることが分かった。

 新たに収録されたのは、長年離散していた山西省や河南省に住む末裔(まつえい)のほか、台湾の屏東県、桃園県龍潭に住む900人余り。台湾の子孫は、浙江省衢洲派の末裔と見られ、清代嘉慶(1796~1820)年間に福建省から屏東へ渡ったようだ。現在その大半が農業や漁業に従事しており、これまで家系図には記載されていなかった。

 今回の改訂では初めて男尊女卑の旧弊が打ち破られ、約20万人の女性子孫が収録された。民族や国籍の制限も排除され、ウイグルやミャオ、スイ、ハニ、トゥ、ドンシャン、チベットなど14の少数民族および韓国や米国、シンガポールなど外国籍の子孫5万人も収録。性別、配偶者、学歴など個人資料が盛り込まれているのも特色だ。

 孔徳墉氏は、この家系図によって世界中の孔子の子孫と連絡を取ることができ、歴史的、文化的意義が大きいと述べている。儒家学説、人口学、社会学、教育学などの研究分野でも貴重な史料となりそうだ。

 なお、孔子の子孫は現在第83代目に及んでいる。