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石油・化学
作成日:2009年9月25日_記事番号:T00018160
王文潮・台塑石化董事長、「中国に対するリードはわずか8年」
先ごろ中国石油化工(シノペック)および傘下の天津支社(天津石化)を視察した、台塑石化(フォルモサ・ペトロケミカル)の王文潮董事長は、過去数年間における同社の発展と変貌を目の当たりにし、「眠れる獅子が目を覚ましたようだ」と評した。その上で台湾石化産業の中国に対するリードは時間にしてわずか8年まで縮まっていると警告した。25日付経済日報が報じた。
王董事長は2001~02年にもシノペック支社を視察したことがある。当時の天津石化は小規模な製油所、年産20万トンのエチレンプラント、芳香族炭化水素の年産量も35万トンと生産規模が小さいにもかかわらず、従業員は1万1,000人もいたという。
しかし今回訪れた天津石化は、年製油量1,000万トン(日産約20万バレル)、年産100万トンのエチレンプラント、さらにポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)など石化中間原料の生産能力も備える垂直統合された石化コンビナートに発展しており、しかも従業員数は1,800人と様相が一変していたという。
王董事長は「多くの従業員を抱える旧工場がシノペックの問題点」と指摘したが、「同社は、遅かれ早かれこの問題点も克服し、世界一流企業へとまい進し、全世界の石化業者の脅威となる」との見通しを示した。