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自動車市場好転、「納車待ち発生も」=和泰汽車


ニュース 自動車・二輪車 作成日:2009年9月30日_記事番号:T00018263

自動車市場好転、「納車待ち発生も」=和泰汽車

 
 トヨタの総代理店、和泰汽車の蘇純興執行副総経理は29日、自動車市場の好転を受けて、11月かそれ以前にも同社の「ヤリス」など人気車種で納車待ちが起きる可能性を指摘した。また、通年の自動車市場の予想規模について、従来の25万台から27万5,000台以上への上方修正を行った。30日付経済日報が報じた。
 
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ヤリスは06年の発売以来、累計で4万7,338台を売り上げた。5ドアハッチバック車では最人気車種だ(和泰汽車提供)
 
 和泰は29日、小型車「ヤリス」のフルモデルチェンジ版を発表した。蘇副総経理は、今年1月に実施された2,000cc以下の小型車に対する貨物税(物品税)3万台湾元(約8万4,000元)の減税によって、ヤリスは同タイプの車種の市場で23%のシェアを占める好調な売れ行きを記録したと語った。
 
 その上で、政府は減税措置を今年いっぱいで打ち切る方向で検討していることから、この第4四半期は小型車人気がさらに高まることが予想されるとして、ヤリスをはじめとした人気車種は11月以前にも納車待ちになる可能性があるという予測を語った。

 蘇副総経理はこの背景として、台湾自動車製造各社が市場が回復した第2四半期後も生産能力の拡大に慎重姿勢を取り、また川上の部品メーカーも供給量拡大を抑制したことを挙げた。 自動車販売各社は9月の新車販売台数は2万台をうかがうと予測している。和泰の主管は「納車待ちが起こらなければ、通年の市場規模は30万台に達するかもしれない」と強気な見通しを示した。

部品不足が影響
 
 なお、和泰や台湾ホンダはこの9月、部品不足によって新車販売に影響が生じたもようだ。世界の自動車市場は北米で好転、中国で持続的な成長が続いていることから、台湾自動車メーカーが輸入に頼っているエンジンやトランスミッションなど主要部品が既に世界的に不足状態に陥っており、このことが直接の原因だ。

 トヨタ車製造の国瑞汽車を含む台湾メーカー各社は人手不足も悩みになっている。業者によると、不景気時に解雇した臨時工などは、最近景気の良いエレクトロニクスメーカーの募集に応じ、自動車メーカーが労働者を集めることは容易でなくなっているという。