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作成日:2009年10月6日_記事番号:T00018355
宜蘭県の台風休み、二転三転で混乱
台風17号(アジア名・パーマァ)の接近で豪雨となった宜蘭県は5日「台風休み」を発表したが、対象を一部学校から公共機関すべてまで、数度の発表で徐々に拡大していったため、右往左往させられた県民から不満が爆発した。
宜蘭県は台風17号が接近した4日の午後7時、翌5日は「台風休みはなし」と発表。ところが6時間後の5日午前1時40分、「三星郷は学校のみ台風休み」と変更した。発表が真夜中だったことから、休みを知らずに5日朝に登校した児童もいたという。
そして5日午前7時50分、「三星郷は学校のみ台風休み、冬山郷は学校・公共機関ともに休み、県下の各学校は午後から休み」と新たな発表を行った。次いで午前11時14分には、「各学校は午後から休み、公共機関は宜蘭市、羅東鎮、頭城鎮以外は午後から休み」となり、午前11時30分にはついに「県下の学校、公共機関はすべて午後から休み」と全面的な台風休み宣言が発表された。
宜蘭県政府がこのように対象を少しずつ拡大したため、大雨の中、子供の学校への送り迎えに奔走した保護者も多く、「学校が休みになっても、公共機関や民間企業が休みでなければ、誰が子供の面倒を見るの?」という不満も聞かれた。
発表内容が初めから一貫しなかったのは、宜蘭地区には警戒警報は発令されておらず、風力も台風休みになる基準に達していなかったことや、各地域によって状況が異なったことが原因らしい。呂国宜蘭県長は「県民の安全を考慮した」と述べ、批判を受け入れる姿勢を示している。