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南山人寿の売却先、株主に中国資本


ニュース 金融 作成日:2009年10月14日_記事番号:T00018544

南山人寿の売却先、株主に中国資本

 
 米保険大手AIGが進めていた台湾生保子会社、南山人寿保険の売却入札で、13日に売却先に決まった香港の投資会社プリマス・フィナンシャル・ホールディングス、中策集団(チャイナ・ストラテジック)のうち、中策集団が最近実施した増資引き受け先に中国の富豪、張松橋・中渝置業主席が含まれていることが分かった。14日付工商時報が伝えた。
 

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南山人寿買収の記者会見を行ったプリマスのロバート・ムース董事長(右)と謝仕栄南山董事長(左)(13日=中央社)
 
 台湾の中国資本に対する開放業種に、保険業は含まれていない。このため、行政院金融監督管理委員会(金管会)はAIGに対し、売却先に中国資本が含まれることを認めない方針を重ねて伝えており、売却合意の先行に微妙な影響を与えそうだ。

提出書類で判断=金管会
  
 施顔祥経済部長は「規定に違反していれば、経済部投資審議委員会(投審会)が法律に従って申請を棄却することになる」と述べた。金管会の李紀珠副主任委員は、「投審会に提出される文書で、中国資本が含まれているかどうか判断する」と話した。金管会保険局の曽玉瓊副局長は「中策もプリマスも香港企業であり、いったんは香港資本と判断している。実際に中国資本が含まれているかどうかは、今後の提出文書による証明を見守りたい」と語った。

 合意によると、2社は南山人寿株の97.57%を21億5,000万米ドルで取得する。問題となった中策集団は電池販売などを手掛ける香港上場企業で、今年6月に増資を実施した。香港証券取引所の公示によれば、新株の割当先には張松橋氏が筆頭で名を連ねている。張氏は重慶市を拠点に不動産事業を営み、中国西南地区で最も有力な資産家に数えられる。

 一方、民進党の高志鵬立法委員は、プリマスの背後に中国の李嵐清元副総理の息子、李聞雷氏がいると指摘し、プリマスも中国資本である可能性が高いと指摘した。