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作成日:2009年10月15日_記事番号:T00018563
おじさん警察官増加、治安悪化の懸念も

内政部警政署の統計によれば、目下、全土7万人の警察官の平均年齢は39.9歳。台東県警にいたっては42歳と不惑の年を越えており、階級「三線二星」以上の警察のトップ幹部183人となると平均年齢は58歳にも達している。
中年の「おじさん警察官」は、確かに経験は豊富だが、体力の衰えから犯人を取り逃がす失態やコンピュータがらみの犯罪に対応できないといった問題も少なくない。犯罪の若年化が進む中、警察官の高齢化による治安悪化が懸念されている。
実は、警察官の高齢化現象の背景には、警察官を養成する警察専科学校(警専)が政府組織スリム化政策の一環として、かつて5年間新入生募集を中止したことや、2001年に治安部隊の1万人以上を各県市へ配置替えしたことがあるようだ。
また、警政署直属の精鋭治安維持特殊部隊である維安特勤隊隊員でさえ、警察官の平均年齢がまだ39歳だった5年前、既に平均年齢が31歳を越えていた。第一線戦力の衰えの深刻さに気付いた警政署は、警専の募集人数を増やしたほか、毎年特例として28歳以下の若い人材の採用枠も設け、遅まきながら高齢化問題の解決に乗り出した。
しかし、これらの対策によって現在年間約2,000人の新人警察官が誕生してはいるものの、定年退職などで離職するのは約1,000人程度のため、若がえりの速度は高齢化のスピードに追い付いていないのが現状だ。