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児童に火のみ込ませるトンデモ塾、虐待で訴訟に


ニュース 社会 作成日:2009年10月22日_記事番号:T00018715

児童に火のみ込ませるトンデモ塾、虐待で訴訟に

 
 台南市で潜在能力開発教育を行う民間塾「麦得国際心智研究機構」が、訓練と称して児童に火をのみ込むなど危険な行為を強要していたことが、このほど保護者の訴えにより判明した。
 
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度を超した「訓練」に退塾を申し出た保護者もいたが、塾側は返金に応じなかったという(21日=中央社)
 
 同塾での訓練の一場面として、保護者が提出した録画画面を見ると…。舞台の上には男女5~6人の子ども。教師から火の点いた棒を受け取ると、「向かうところ敵なし。勇者は恐れない!」と大声で叫ぶや、火を自分の口の中に!怖くてできない子どもは、教師が頭を押さえつけ力ずくで火をのみ込ませている。最年少の子どもはわずか6歳だ。

 保護者の訴えによると、同塾は「子どもは恐怖心を克服しさえすれば勉強ができるようになる」として、火をのみ込ませるほかにも、はだしでガラスの破片の上を歩かせたり、空手家さながらに素手で板を割らせるなど、まるでサーカスや雑技のような「訓練」を行っていたという。

 手のひらをむちで打ったり、連帯責任として全員がかえる跳び1,000回などの体罰を与えることも日常茶飯事。やけどを負ったり、肉離れを起こしたりする子どももいたが、親に言いつけるとさらに厳しい処分が待っているため黙っていたらしい。

 その結果、成績アップどころか情緒不安定になるケースも多く、保護者は「これは訓練とは言い難く、虐待や体罰と同じ」と激怒。保護者約20人が訴訟団を結成し、詐欺と児童虐待で同塾を訴えた。

 同塾のカリキュラムは、2人の子どもを約半年間通わせると30万台湾元(約84万円)近くもかかるという。幼児から中高生まで70~80人が参加するという合宿は、3泊4日で費用はなんと3万3,000元。「学費が高いので、専門的だろうと思っていた」という保護者も。子どもの教育のためによかれと思ったのが、不幸にも逆効果になったようだ。恐怖の私塾、子どもたちのトラウマとならなければよいが。