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新型インフル患者、タミフル処方されず死亡


ニュース 社会 作成日:2009年10月23日_記事番号:T00018746

新型インフル患者、タミフル処方されず死亡

 
 20日に新型インフルエンザ(H1N1)で死亡した台北県三重市在住の39歳女性が、最初に三重市内の開業医を受診した際、新型インフルの陽性反応が出たにもかかわらず、医師が治療薬「タミフル」を処方せず、女性を他の医療機関に転送する措置も取っていなかったことが判明した。台北県衛生局は診療に当たった医師(60)に過失があったとして、業務上過失致死の疑いで刑事告発する方針だ。23日付蘋果日報が伝えた。

 女性は13日に問題の開業医を受診し、せきや全身のだるさなどを訴えた。検査の結果、新型インフルの陽性反応が出たが、医師はタミフルの在庫がないことを理由に処方せんを出さず、「点滴を打てば治る。タミフルは必要ない」などと説明して帰宅させていた。

 しかし、女性の症状はその後も悪化し、15日に台北市の中興医院で集中治療室に収容されたが、回復しないまま多機能不全で死亡した。女性は新型インフルによる台湾で26人目の死者となった。

 女性の夫は開業医の対応を非難し、損害賠償を請求する方針を示し、司法の場で妻の死因が明らかにされることを強く求めた。

 衛生署疾病管制局の周志浩副局長は「タミフルの在庫がなくても、処方せんを出し、患者が薬局で薬を受け取れるようにできる」とし、医師の対応は不適切だったとの認識を示した。