プロ野球界でまたしても八百長疑惑が持ち上がり、台湾人投手として初めて米大リーグで勝利を挙げた曹錦輝投手や、西武ライオンズで主戦級として活躍した張誌家投手、ホームラン王を4回獲得した謝佳賢外野手らスター選手の関与が疑われており、衝撃を広げている。27日自由時報が報じた。
プロ野球発足20年で八百長事件が明るみになったのはこれで5回目だ。しかも、今回は複数のスター選手の関与が疑われている。リーグが存続することになっても、ファンの方が見放すかもしれない(中央社)
板橋地検は26日、中華職業棒球聯盟(CPBL)で今年5月から9月にかけて計9試合で八百長が行われた疑いで、関係したとみられる選手の自宅やチームの宿舎、賭博グループの関係者の自宅など29カ所の一斉捜索を行った。
地検の調べによると、八百長への関与が疑われるのは兄弟エレファンツ、La newベアーズ、興農ブルズの3チームに所属する8選手で、このうち兄弟が5選手と最も多い。8選手は海外渡航の禁止処分が取られ、28日に事情聴取が行われる。
選手らは賭博グループに指定された試合で、投手はわざと打たれやすい球を投げたり、打者はわざと三振したり、また故意にエラーするなど、賭博グループに協力して報酬を受け取っていた疑いが持たれている。報酬額は先発投手で300万台湾元(約850万円)、中継ぎで50万元だったとされる。賭博グループは選手らの協力によって9試合で1億元以上の利益を得た疑いが持たれている
なお、曹錦輝、張誌家、謝佳賢の3選手はいずれも潔白を主張している。
台湾プロ野球に幕?
兄弟の洪瑞河代表は26日、「本当に兄弟の選手が関与したのであれば、球団を経営する意味はない」と発言し、プロ野球からの撤退を示唆した。洪代表は昨年7月にも、赤字が大幅に膨らむようであれば球団を解散すると発言していた。
兄弟が解散する場合、CPBLは3球団を残すのみとなり、リーグが存続できなくなる恐れが指摘されている。