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イメージCMとは大違い、高鉄の乗客サービスに激怒


ニュース 社会 作成日:2009年10月28日_記事番号:T00018836

イメージCMとは大違い、高鉄の乗客サービスに激怒

 
 700億台湾元を超える累積赤字を抱える台湾高速鉄路(高鉄)が、イメージアップを図るテレビコマーシャル(CM)を次々と打ち出している。一連のCMの中で、特に反響を呼んだ「忘れ物篇」、もうご覧になっただろうか?

 内容は、おばあさんが高鉄車内に忘れ物をして下車。困っているところを高鉄職員が素早い対応と連携プレーで探し出し、無事に彼女の元へ届けるというものだ。忘れ物はおばあさんが娘のために作った6個の肉まんだった、という心温まるストーリーだ。このCMにより高鉄は、親切で献身的なイメージをアピールするのに成功したといわれている。

 ところが、実際のサービスはかなり異なるようだ。高雄市在住の欧さんの夫は外国人で、桃園国際空港から出境するため、今月10日に高雄左営駅発台北行きの高鉄に乗車。この時、欧さんは夫にフルーツを渡すのを忘れたことに気付き、あわててプラットフォームへ。列車長に夫にフルーツを渡してくれるよう頼んだが、列車長は拒否し、フルーツをホーム上に捨てて発車してしまったという。

 夫の座席番号は不明だったが、ビジネスクラスということは分かっており、外国人であるため本来探しやすいはずだった。

 欧さんはその後、夫が別のプラットフォームに停車中の列車に乗車していることが分かったため、この列車の列車長にフルーツを託して事なきを得たが、サービス至上をアピールする親切なイメージCMとは大違いの対応に激怒している。

 高鉄によると問題の列車長は新人。欧さんの夫の座席番号が分からず、発車時刻が迫っていたので、欧さんの要求を断ったと説明した。また、欧さんにフルーツを返す際、ホームに捨てるようなことは絶対していないと反論している。