プロ野球の八百長疑惑で、兄弟エレファンツの王勁力投手、呉保賢投手ら選手4人が29日、板橋地検に対し金銭を受け取って八百長を行っていた事実を認める供述を行った。兄弟で八百長にかかわった疑惑が持たれている選手は12人に上り、このうち10人が29日までに検察の事情聴取を受けた。検察はいずれも事件に関係した疑いが強いとみており、関係者の聴取をさらに続ける方針だ。10人は保釈金の支払いなどにより、いずれも帰宅を許可されている。30日付自由時報などが報じた。
事情聴取後、帰宅する王勁力投手。甘いマスクで女性ファンも多かったが、選手生命を棒に振ってしまった(29日=中央社)
かつて兄弟のリリーフエースとして活躍した王投手は、今年3月に賭博グループから20万台湾元(約56万円)を受け取り、八百長に協力したと供述した。また、協力者を増やすため、さらに数十万元を受け取って、郭一峰捕手ら4人に5万元ずつ配ったとしている。
呉投手も9月9日に高雄で行われたラニューベアーズとの試合で、20万元を受け取ってわざとノックアウトされたことを認めた。
曹錦輝投手、来季の契約結ばず
兄弟は29日、八百長疑惑が持たれている選手のうち、米大リーグで台湾人投手として初めて勝利を挙げ最も知名度の高い曹錦輝投手と、来季の契約を結ばないことを決めた。元阪神の中込伸監督も管理責任を問われ、今シーズン限りで契約終了となる。
なお、同日付蘋果日報によると、元西武でラニューの張誌家投手は、今年4~5月頃、高雄市内で既に逮捕された賭博グループの蔡政宜容疑者に会った際、「協力すれば1試合でいくらもらえるのか」と自分から訊ね、その場で現金100万台湾元(約282万円)を受け取ったという。