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台風でサンゴに深刻なダメージ、蘭嶼では被覆率2割に低下


ニュース 社会 作成日:2009年11月2日_記事番号:T00018926

台風でサンゴに深刻なダメージ、蘭嶼では被覆率2割に低下

 
 台湾南部に8月、深刻な水害を持たらした台風8号(アジア名・モーラコット)は、海底のサンゴ礁にも深刻なダメージを与えていたことが台湾環境資訊協会など保護団体と中央研究院の合同調査によって明らかとなった。最も被害の大きかった台湾本島南東部の島、蘭嶼では、2004年に周辺海底の68%を覆っていたサンゴが、台風8号通過後には17.8%まで減少した。2日付中国時報などが報じた。
 
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今回台風8号で被害を受けたサンゴが原状を回復するには少なくとも50年、長ければ100年かかるという(1日=中央社)
 
 蘭嶼の他、同島に近い緑島でも被覆率が04年の64.2%から45.1%に低下、台湾唯一の珊瑚礁でできた島、「小琉球」も04年の24%から20%以下に低下した。

 中央研究院の陳昭倫・副研究員によると、台湾各地のサンゴ礁は、過度な漁獲や海水汚染によって既に劣化が進んでいる上、近年の異常気象で強い台風が増加し、サンゴの消失が加速している。

 合同調査の結果によると、潜水調査を行った6カ所16地点のサンゴ礁では、75%で「劣化」状態となっていることが分かった。また、東部沿岸では台風の影響で大量の流木が押し寄せてサンゴを傷つけているほか、サンゴ礁によく見られる魚類や、ウニ、ナマコなどの無脊椎(せきつい)動物の姿も見られなくなっているという。