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作成日:2009年11月4日_記事番号:T00018981
警官指示で「飲酒運転」、処罰に女性ドライバー激怒
女性タクシードライバー、謝さんは10月29日、営業用のタクシーを台北市南京東路の路地裏に駐車し、友人宅で酒を飲んでいた。すると、警察から車を移動するよう命じる電話が。謝さんの車は路上の駐車禁止ラインに停めてあり、交通の妨げになっているというのだ。
謝さんが車を移動するために赴くと、彼女のアルコール臭に気付いた警官が「酒を飲んでいるのか?」と質問。謝さんは「ちょっと飲んだ」と答えたが、警官は車を20メートルほど移動させるよう命じた。
ところが、謝さんが乗車して車を動かすと、警官は突然「飲酒運転だ!」と指摘し、謝さんにアルコール検査を実施。呼気中アルコール濃度0.52mg/wが検知され、その場で3万5,000台湾元(約9万7,000円)の罰金と車両差し押さえ、1年間の免許停止処分に。
「はめられた」と思ったものの、もう後の祭り。タクシー稼業の謝さんが「免許がなければ生活できない」と免停取り消しを懇願すると、警官からは「捕まらないように気を付けて運転すればいいじゃないか」という信じられない答えが返ってきたという。
警官が自分の成績稼ぎのために、行き過ぎた取り締まりを行うケースはよくあるものだが、それにしても一般市民を陥れるような手法がまかり通るはずがない。謝さんの陳情によって事件が明るみに出ると、謝秀能台北市警察局長は「この取り締まりはやり方に問題がある」とコメント。謝さんに対する処分を取り消すと同時に、警官を処罰する方針を示している。