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金融
作成日:2009年11月9日_記事番号:T00019081
人民元業務の即時解禁、ECFA協議で優先交渉へ
行政院金融監督管理委員会(金管会)は、9日に立法院で行う中台間の両岸経済協力枠組み協議(ECFA)に関する報告で、銀行の人民元業務即時解禁など金融業の市場開放優先分野を具体的に示す。9日付工商時報が伝えた。
それによると、金管会はECFAのアーリー・ハーベスト(関税の早期引き下げ措置)と並行して、金融分野での市場開放を前進させたい構えで、具体的に▽銀行の人民元業務即時解禁▽保険業の「532規制」緩和▽証券業の出資規制緩和──を優先的に中国側に働き掛けていく意向だ。
中国は外資系銀行に対し、営業開始から3年経過、および直近の2年間に黒字を計上していることを人民元取り扱い業務の認可条件となっており、このままではECFAが締結されても人民元は取り扱えないことになる。このため、金管会はECFA締結と同時に台湾系銀行が人民元業務の取扱いが可能となるよう求める構えだ。
また、「532規制」とは、中国に進出する保険会社に資本金50億米ドル以上、設立から30年以上、中国に駐在員事務所を開設してから2年以上という申請条件を課しているもので、これについても緩和を求める。
証券業に関しては、現在33%までとなっている出資規制の緩和などを求める。