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危険運転がネットで暴露、苦情殺到でドライバーがクビに


ニュース 社会 作成日:2009年11月11日_記事番号:T00019133

危険運転がネットで暴露、苦情殺到でドライバーがクビに

 
 大型バイク歴2年の黄さんは8日、排気量600ccの愛車「ヤマハFZ6」に乗り、友人と台北県深坑郷へ向かっていた。午前9時ごろ、文山路を走行していた黄さんのバイク後方に、1台の小型トラックがぴったりと車体を寄せクラクションを鳴らした。

 驚いた黄さんは慌ててクラッチを踏んだので、大きなエンジン音が轟きトラックとの距離が一挙に開いた。トラックのドライバーはこれが頭にきたのか、猛スピードを出して黄さんを右側から追い越した。さらに追い越す際トラックの窓を開け、1本の鉄棒を振りかざして威嚇し、黄さんに向かって罵詈(ばり)雑言を浴びせた。

 ところがこの黄さん、実はバイク走行中によくトラブルに遭うため、1万台湾元をかけてバイク用のビデオレコーダーを取り付けていた。当然、くだんのトラックドライバーの危険行為もすべて録画されていた。

 黄さんは早速この映像をインターネットにアップロード。これを見た多くのネットユーザーが「危険すぎる」と憤り、「人肉捜索(ネットユーザーによる個人情報の特定)」を開始した。

 あっという間に、トラックドライバーは「蕃薯藤国際」に勤務する葬儀会場係であることが判明。同社サイトやお客様ダイヤルには、24時間もたたないうちに100件以上の抗議や苦情が殺到した。

 同社によると、このドライバーは勤務歴1年の27歳、普段の勤務態度はまじめだが感情のコントロールが苦手で、これまでも何度か運転中に問題を起こしていたという。当人は今回の危険行為について「大型バイクがスピードを上げたり落としたり、おれの邪魔をして癪(しゃく)にさわった」と話したそうだ。

 ドライバーは、会社のイメージを損なったとして即刻クビに。この不況下に職を失うはめになった。また彼の運転は、道路交通管理処罰条例で6,000元以上2万4,000元以下の罰金となる危険運転に、鉄棒を振りかざしてライダーを脅した行為は恐喝罪に当たる可能性があり、警察が捜査を開始しているというからまさに踏んだり蹴ったり。ネットのすさまじい威力を思い知らされた格好だ。