ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

振り込め詐欺防止デー、全土のATMに警官配置


ニュース 社会 作成日:2009年11月12日_記事番号:T00019163

振り込め詐欺防止デー、全土のATMに警官配置

 
 きょう12日は「詐欺防止デー」。内政部警政署は振り込め詐欺被害を防止するため、警察・民間3万4,000人を動員し、現金自動預払機(ATM)や金融機関に終日配置する。

 集中警戒日の12日に動員される警察官は1万1,602人、民間ボランティアは2万2,452人。午前8時~午後12時の16時間、交代で台湾全土1万3,655カ所のATM付近を巡回し、振り込め詐欺被害の防止のため、注意を呼び掛ける。

 警察によると、ATMによる振り込み詐欺は、詐欺事件全体の7割以上。日本の「振り込め詐欺ゼロの日」を参考にした今回のキャンペーンは、市民の詐欺への警戒心を高めることが目的だ。

 しかし、警察官がATMに1日張り付くだけで、詐欺被害がなくなるはずがない。大手紙、蘋果日報が11日に実施した電話によるアンケート調査(有効回答数648件)によると、「だまされないよう注意を促すことは効果がある」という肯定派は47%で、「単なるショーにすぎない。詐欺グループに何の威嚇効果もない」という否定派は41%だった。

 警察内部にも不満の声があるようだ。動員される警察官は全体の約2割だが、人手が足りず休暇禁止令が出された部署もあり、「上部に対するごますり」「命令されれば聞くしかない」「いっそのことATMを警察の中に運び込めば」という声も。一方、江宜樺内政部長は「このような方法で執行するべきかは、今後は検討が必要」とコメントしている。

 もっとも、詐欺グループは「きょうは休み」と内部通知を出したというから、1日だけでもおとなしくなるなら、効果があったといえるのかも。

 なお、在留邦人にも振り込め詐欺被害が発生していることから、日本の台湾における窓口機関、交流協会も注意を呼び掛けている。