ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

ソニー、台中港に物流センター


ニュース 電子 作成日:2007年8月6日_記事番号:T00001935

ソニー、台中港に物流センター


 ソニーは7日、台中港の近接地に電子部品の物流センターを開設する。当面は液晶パネルを扱う予定で、友達光電(AUO)や奇美電子(CMO)など取引先の台湾メーカーから調達したパネルを一括管理し、海外各地の組立工場に輸出する出荷センターの役割を果たす。また、ソニーの世界規模の物流網の一環に組み込むことで、サプライチェーンの強化を期待している。

 ソニーが台湾に物流センターを設けるのは今回が初めてで、7日は福田隆志テレビ・ビデオ事業部副本部長が開所セレモニーに参加する。
T000019351


 6日経済日報によると、ソニーは2007年度に世界最高となる1,000万台の液晶テレビ出荷を目指しており、台湾パネルメーカーからは合計で400万枚の調達が見込まれる。

 ソニーは台湾の4大パネルメーカー全社と取引があり、台中港への物流センター設置は、北部に工場を置く友達光電(中部科学工業園区にも設置)、中華映管(CPT)、瀚宇彩晶(ハンスター)、南部で操業する奇美のいずれにも偏らず、製品搬入に便利だ。

 現在、32インチ以上の大型パネルは友達から、20インチ以下は主に奇美から調達している。奇美は32インチ以上の納入も目指しており、ソニーの認証を受けるべくサンプルを提供している。

 7インチパネルは中華映管が主力供給メーカー。液晶モニター用パネルは、友達、奇美、ハンスターから調達している。ハンスターからは19インチパネルを大量に買い付けている。

 ソニーは日本に独自資本の液晶パネル工場は持っておらず、サムスン電子とは合弁のS─LCDを運営しているが、サムスンはライバルメーカーでもあるため微妙な関係で、台湾のパネル産業の優秀なサプライチェーンの利用をより進めたいところだ。

通年調達額100億米ドルも

 ソニーは日系企業の中で台湾企業からの調達額が最も大きく、外資メーカー全体でも3位。3大調達品目は、液晶テレビ用パネル、ノートパソコン、ゲーム機となっており、主な調達先として各パネルメーカーのほか、鴻海精密工業、広達電脳(クアンタ・コンピュータ)、華碩電脳(ASUS)がある。

 昨年の台湾企業からの調達総額は78億米ドルで、前年度の52億米ドルから50%伸張した。特に液晶パネルの調達が激増しているため、今年度は調達総額90億米ドルに達するとみられている。100億米ドルの大台に乗る可能性もある。