ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

友達集団、タッチパネル工場建設へ


ニュース 電子 作成日:2009年11月20日_記事番号:T00019370

友達集団、タッチパネル工場建設へ

 
 友達光電(AUO)集団傘下の達虹科技(CANDO)は、中部科学工業園区(中科)でマルチタッチに適した、世界初の投影型静電容量方式タッチパネル工場を建設する計画だ。2011年に量産開始予定で、投資額は当初35億台湾元、最終的には240億元(約660億円)に上る計画だ。20日付工商時報が報じた。
 
T000193701

  
 達虹は、中科后里園区の用地6ヘクタールを借り受け、第5世代または第6世代の新工場を設置する計画だ。量産後の初年度売上高は70億元を目標としている。

 カラーフィルター(CF)メーカーから、タッチパネルメーカーへの転換を図ってきた達虹にとって、今回の工場建設計画は初の科学園区進出となる。行政院国家科学委員会(国科会)による投資申請の書類審査は11月30日に行われる予定で、順調にいけば年内に用地割り当てが決まる見通しだ。

 達虹は、投影型静電容量方式タッチパネルの技術で世界をリードしているとされる。静電容量方式タッチパネルは、韓国サムスン電子などが採用する抵抗膜方式タッチパネルで多点検知、いわゆる「マルチタッチ」対応が難しいため注目されている。携帯電話などの中小型機に向くのは投影型静電容量方式で、大型機には表面型静電容量方式が主に利用されている。

10月は45%増収
 
 タッチスクリーン機能を支援するマイクロソフト(MS)の新基本ソフト(OS)、ウインドウズセブン(Windows7)の発売を受けて、達虹の10月のタッチパネル売上高は前月比45%増の1億4,800万元に上った。同社によると、MSの認証獲得が奏効し、ノートパソコン向けタッチパネルは9月以降、大幅な出荷増となっている。また、顧客の在庫補充が相次いでいるため、第4四半期は毎月、前月比増収が見込めるとしている。タッチパネルの売上高は9月、全体の23%だったが、証券会社の予測によると、第4四半期には30%まで拡大し、黒字転換に貢献する見通しだ。

 同社は現在、カラーフィルターを生産する第3.5世代ラインがフル稼働で、タッチパネル専用の別の第3.5世代ラインで10.1、15.6インチ型ノートPC用タッチパネルを生産している。来年第1四半期からは、4.5世代ラインもタッチパネル生産に充てる予定だ。

【表】