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桃園空港の預入荷物、スタッフの集団盗難が発覚


ニュース 社会 作成日:2009年11月26日_記事番号:T00019459

桃園空港の預入荷物、スタッフの集団盗難が発覚

 
 台湾の玄関口、桃園国際空港で、空港スタッフが集団で、旅客が預けた荷物を盗んでいた不祥事が発覚した。犯行は長期間にわたり行われていたもようで、容疑者は目下15人に上っている。

 事件は今月18日、台北から沖縄・那覇空港に到着した中華航空機の託送荷物用コンテナの中に、スーツケースに混じって財布が落ちていたことから発覚した。この財布は、同便に搭乗した日本人旅客が自分の託送荷物に入れておいたもの。財布からは現金3万3,000円が抜き取られていた。

 通報を受けた内政部警政署航空警察局は、さっそく桃園空港のグランド(地上)サービス全般を担当する桃園航勤(TIAS)の勤務表を調査。同便の託送荷物を担当した3人のスタッフを突き止め逮捕した。

 逮捕された3人は、勤務歴8年の正社員、王家豪容疑者(37)および契約社員の潘柏甫容疑者(22)、張智凱容疑者(28)。供述によると、王、張両容疑者が見張りをする中、潘容疑者が財布の中身を抜き取ったが、現場監督が監視に来たため財布を託送荷物の中に戻す時間がなかったという。盗んだ現金は既に台湾元に両替し3人で「山分け」済みだった。

 同社の託送荷物運搬業務は、3人1チーム編成で航空機1機を担当。「顔見知り」と一緒の勤務に当たれば、犯行に及んでいたという。これまでの犯行件数は「多すぎて数えられない」らしい。

 また、3人は「おれたちだけじゃない!」と供述しており、ほかにも12人が窃盗にかかわっていることが判明。警察が捜査を進めている。

 劉克昌・航空警察局刑事警察隊長によれば、桃園空港では託送荷物盗難事件が年間で平均50件発生している。一方、香港では約700件、米シカゴ空港は900件、ロサンゼルス空港は1,400件で、空港の規模の違いはあるものの、「台湾はまだましなほう」らしい。

 いずれにしても、自衛策は「託送荷物には貴重品を入れず、鍵をかける」ことしかないだろう。