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経済部の公共事業で不正疑惑、経済部次長に拘留請求


ニュース 社会 作成日:2007年8月8日_記事番号:T00001963

経済部の公共事業で不正疑惑、経済部次長に拘留請求

 
 経済部が管轄する水利プロジェクトなど7件の公共事業で談合や贈収賄があった疑いが強まったとして、検察当局は7日、全国で関係先33カ所を一斉捜索するとともに、侯和雄経済部次長(次官)、水利署河川局関係者ら37人の事情聴取を行った。検察は不正が指摘されたプロジェクトがすべて侯次長の管轄であり、汚職の疑いが濃厚であるとして、侯次長、張義敏第2河川局長、許哲彦第3河川局長ら5人について、裁判所に拘留を請求した。陳瑞隆経済部長は、「拘留が決まれば停職処分」と話している。

 侯次長は取り調べに向かう際、記者団に「潔白か」と問われたのに対し、「当然だ」と答えた。侯次長が逮捕された場合、民進党政権下で次官級の政権幹部が拘束されるのは、顔万進内政部次長以来となる。侯次長は民進党の総統候補、謝長廷氏に近い人物で、謝氏が行政院長だった当時に経済部次長に抜てきされた。侯次長の逮捕は、総統選挙前哨戦で格好の非難材料となりそうだ。

 家宅捜索は侯次長の事務室と自宅をはじめ、水資源署、水利署など全土8県市に及んだ。検察は7件の水利プロジェクトで実施された指名競争入札で、審査委員が業者からわいろを受け取り、落札予定価格を漏らすなどして、特定業者に便宜を図ったり、不適格業者に落札させていた疑いがあるとみて捜査している。

 事業規模が100万台湾元を超えるプロジェクトは公開入札が政府調達法で義務付けられているが、公開入札ではなく指名競争入札で落札業者を決定するため、故意にプロジェクトを小分けにしていた疑いも浮上している。

 問題のプロジェクトは、◆鏡面ダム浚渫(しゅんせつ)管理計画委託技術サービス◆洪水警戒地区の治水プロジェクト第1段階における老庄渓治水プロジェクト委託設計管理◆坑内坑渓排水系統治水計画◆石岡ダムの貯水範囲におけるヘドロ土砂除去◆深層海水低温利用、多目的技術開発モデルプラント◆2007年コンピューターソフトウエア応用産業科学技術フォーラム◆中国鋼鉄の製鉄廃棄物輸送──の7件で、水利関係の事業が大半を占めている。