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携帯電話から「泥棒!」、高校生が盗難防止の新発明


ニュース 社会 作成日:2009年12月15日_記事番号:T00019843

携帯電話から「泥棒!」、高校生が盗難防止の新発明

 
 携帯電話は今や現代人にとって手離せないアイテムだが、盗難に遭うことも多い。台湾では平均45秒に1台の携帯電話が盗まれ、いったん盗まれると持ち主の元に戻ることはほとんどないという。

 台中県の国立東勢高級工業職業学校(高専)電子科3年生の男子学生、黄守淳君が、携帯電話の盗難防止ソフトの開発に着手したのは、クラスメートが次々と携帯電話の盗難被害に遭ったことがきっかけだった。

 黄君はプログラムを書き直すなど何度も試行錯誤を繰り返し、ようやく盗難防止ソフトを完成。このソフトの最大の特徴は、盗難防止システムを作動させておくと、誰かがキーボードやスクリーンに触れた後、パスワードを入力しなければ15秒後に携帯が「泥棒だ~」と大声で叫び出す点だ。

 もしその場で犯行が見つからなかった場合も、泥棒が自分のSIMカードを装着して電源を入れると、ソフトがSIMカード内の通信記録を読み取り、自動的に5つの電話番号あてに盗難を知らせるメッセージを送信する。これによって、盗まれた携帯が取り戻せる確率をアップしようというアイデアだ。

 指導教諭によると、黄君はまじめで努力家。実家がトウモロコシの卸業をしているので、ここ1年は休日ごとに夜明け前からトウモロコシ畑で収穫や箱詰め、出荷作業を手伝った後、午前10時過ぎから学校へ来て、クラスメートと熱心に携帯の研究を続けていたという。

 この新発明は14日、「中高生のノーベル賞」とも称される第8回旺宏科学賞で金メダルに輝き、黄君は旺宏教育基金会から大学の学費用にと奨学金48万台湾元を獲得した。ただ意外なことに黄君自身は携帯電話は持ってない。理由は「通話料が高いから」だそうで、倹約家でもあるようだ。