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作成日:2009年12月16日_記事番号:T00019874
行天宮「占い横丁」、ブースまた貸しで暴利?
台北市中山区の関帝廟、行天宮の周辺地下街は、占い師が軒を連ねる観光スポット。四柱推命や紫微斗数、手相、人相、風水など22の占いブースがあり、「占い横丁」と呼ばれている。お客の大半は日本人観光客だ。
この地下街を管理するのは、今年10月に設立された「行天宮公司」。占い横丁のブースは、同社が1ブース当たり月間約2,000台湾元の賃貸料で台北市政府から借り受け、同8,000元で占い師に貸し出しているという。
ところが、実際にはブースはまた貸しされ、賃貸料は8,000元どころか、何倍にも跳ね上がっているらしい。占い師の鄭さんによると、彼女が5年前、行天宮周辺の路上で線香やろうそくなどを売っている李さんから借りた占い横丁のブース賃貸料は、月3万元だったという。
しかも、鄭さんが出店できるのは日中の時間帯のみで、夜の時間帯は別の占い師が借りていた。鄭さんはその後、賃貸料の値上げで出店をやめたが、「占い横丁のブースのまた貸しはまさに金の卵を産むニワトリで、値段が上がり過ぎて一般人にはとても借りられない」と指摘。
李さんは今も相変わらず路上で線香を売りながら、ブースのまた貸しによって月6万元を超える利ざやを稼いでいるという。
ちなみに、台北市の地下街管理規定によれば、ブースのまた貸しは明らかな違法行為。しかし、鄭さんが何度通報しても市の職員は「証拠がない」と取り合わず、相手にしてくれなかったという。
一方、また貸しについて聞かれた李さんは「知らないよ。わたしはただの物売りなんだから」とシラを切り、行天宮公司の李福順董事長も鄭さんの指摘に「全くのデタラメだ」と反論。しかし、また貸しが事実だった場合、同社には約50万元の罰金が科されることになる。なお、路上で線香などを販売するのも道路交通管理法違反で、取り締りの対象となる。