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作成日:2009年12月17日_記事番号:T00019903
プロ野球八百長事件、張誌家の報酬は1試合100万元
プロ野球八百長事件で16日に所属チームのラニューベアーズを解雇された元投手の張誌家容疑者(29、元西武ライオンズ)が、八百長の見返りとして1試合ごとに100万台湾元の報酬を受け取っていた実態が明らかになった。張容疑者は、金銭のほか高級車なども受け取ったとされているが、潔白を主張している。
暴力団組織「四海幇」構成員で、野球賭博の大口の賭け手だった「雨刷集団」のリーダー、蔡政宜容疑者(36)が、張容疑者に八百長を持ちかけたのは昨年4月。元ラニュー・黄俊中被告を仲介役に、高雄市内で張容疑者と面会したという。
その際に張容疑者は、以前にも八百長をしたことがあると語ったとか。「八百長をやってもらえるか?」と尋ねた蔡容疑者に「いいよ!」と快諾し、自ら「報酬はいくら?」と問い掛けたという。
蔡容疑者が「成功したら100万元だ」と答えると、驚いたことに張容疑者は「このところ金欠でね」と報酬の先払いを要求。蔡容疑者は即座に、用意していた100万元の現金を紙袋に入れ、張容疑者に差し出したという。
しかしながら、蔡容疑者が張容疑者に依頼した最初の八百長試合は失敗に終わった。意図に反してラニューが勝ってしまい、蔡容疑者は野球賭博で1,000万元も負け、じだんだを踏んだという。
張容疑者は一体、八百長に何回かかわり、いくらもらったのか?真相は今後、徐々に明らかにされていくはずだが、報酬を受け取っていたことが実証された場合は詐欺罪に問われ、最高5年の懲役判決が下される見通しだ。
高額な報酬や高級車など八百長の見返りは、月給19万元の張容疑者にとっては魅力的だったのだろうが、これで選手生命は終わったも同然。かつては実力のある投手だっただけに、ファンもがっかりだろう。