液晶パネル大手の友達光電(AUO)は、経済部が液晶パネル産業の対中投資を来年第1四半期にも解禁する意向を示していることを受け、江蘇省に第7.5世代の液晶パネル工場設置を計画している。業界関係者は、投資額が800億台湾元(約2,230億円)以上に達すると見込んでいる。21日付工商時報が報じた。
中台間では海峡両岸関係協会(海協会)の陳雲林会長が21日から訪台し、第4回中台民間トップ会談(江陳会)が開かれ、同時に台湾の有力企業トップと相次いで会う。特に中国側はAUOの対中投資に期待しているとされ、訪問中にAUO側に直接働き掛けを行うとの観測も出ている。陳会長は昨年11月に訪台した際にも、新竹科学工業園区(竹科)のAUO本社を訪れるなど、高い関心を示してきた。
AUOは既に内部検討を進めており、42インチ、47インチの液晶テレビ用パネルに最も加工しやすい第7.5世代(1,950ミリ×2,250ミリ)の生産を最有力視しているもようだ。中国の液晶テレビ市場拡大を見据えた動きで、投資金額は第8.5世代の1,000億元以上に比べ少ない。
江蘇省では韓国のサムスン電子が、蘇州工業園区に約26億米ドルを投資して第7.5世代の液晶パネル工場を建設する計画で、年内に契約が結ばれる見通しだ。AUOはサムスンと並んで蘇州に進出する可能性が高い。